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蕎麦屋訪問 亀有 「吟八亭」やざ和 10月1日(土)
やざ和さんには、4,5回来ているような気がする。最初来た時には、玄関から、2階の
ストロークにおどろかされたものである。
柏の竹やぶに象徴される、手打ち蕎麦屋の上位概念が、考えの基本にある。亀有駅から
やや離れていて不便なところにある。顧客はあえてその距離感に価値を見出す。
店舗の最初の視覚的要素や肌合いに与える威圧感は、蕎麦屋のそれまでの概念から、
圧倒的な差をつけてある。玄関の細部を見ると、当時としては、大胆そのもの、まるで関所
のような造りである。
そこは、料亭にも無い不可思議な領域のイメージである。
このような考え方の蕎麦屋は蕎麦そのままの完成度が命である。竹やぶの場合は、
さらに亭主の遊びと、実験が存在している。だから、料理が面白くて創意に感動する。
その点、やざ和は、蕎麦の完成度中心で客に問う。1階の打ち場、2階の手挽き石臼が
その証明の存在感をアピールしている。
やざ和は以降、その後に開業する蕎麦屋の設計、デザインに大きな影響を与えている。
部分的に切り取るか、大きく模倣するかの違いは、それぞれ別として。
蕎麦好きとはなんだろうと、時々考える。どんな遠くでも、子供のような好奇心で、そこを
覗きに言ってしまう。他愛も無く、亭主の仕掛けた罠に嵌ってしまうのだ。
柏の竹やぶ的、やざ和的なものに、どうも僕は弱いようだ。
さて蕎麦である。
今日は、蒸篭と、太打ちの、温かいおそばをお願いした。温かいお蕎麦は、写真のように
ポタージュのようなそば湯を張って辛味大根がたっぷりのせてあるものです。
蒸篭は、蕎麦そのものの香り、味が鮮やかに出ておりました。
最近の蕎麦の傾向が、きりっとした歯ごたえ、こしの強さをだすようになっている中で、やざ和
の蕎麦は、その対極にあります。
蕎麦の持つ柔らかい口当たり、繊細で微妙なこしが表現されています。この対極で、好みが右、
左に別れるんでしょう。
僕の好みを言わせていただくと、最近は、歯触り感、こしのよさに気持ちが動いております。
つゆもまた、存在感があります。鰹やだしに頼らない醤油の返しが深くて強いです。どちらかと
言うと蕎麦が負けます。最初は、そばッ尻をチョンとつけるくらいでないといけません。
最近は、蕎麦とつゆのマッチングに工夫を凝らす中で、重たいつゆです。
そば湯は、いつもながら美味しくて、そば湯だけでも飲めるのですが、蕎麦と言うより、お米の
美味しいスープを飲んでいる気がして仕方ありません。
次回は、蕎麦掻と、田舎を食べることにしております。
*玄関を入ると、打ち場と待合風の空間で、贅沢なスペース。
*2階に上がる階段。玄関から2階の入り口まで、関所が2箇所あるイメージ。
*2階の手挽き石臼で、丁度亭主が仕事中。
*ここが、入り口。
*蒸篭、繊細で、香りが豊かでした。
*太打ちの温かいお蕎麦。辛味大根がのっていて、つゆをかけていただく。
やざ和 葛飾区亀有1-27-8 03-3690-8228
営業時間11:30-20:00
定休日 木曜、第3水曜
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