Making of Tamiya 1/48 Fw190A-8(from F-8) |
2004年のスケール(オーセンティック)モデル第1作として、タミヤ1/48Fw190を選びました。タミヤはA-3は素組で作ったのですが、F-8は作ったことないので、トライマスター絶対信望者としては、ものは試しということとと、ドイツレベルの1/72キットとの相似ないし差異を確かめたかったのです。Jabo、すわわち爆弾をかかえたタイプのF-8には余り興味が無いので、A-8に改造します。昨年末に降下猟兵(…最近では効果料理兵?)さんがヴァルター・ダールのフィギュアを作ってくださるというので、当方は機体製作でコラボレーションのお約束をしました。これはmannbuuさんと降下猟兵さんの「グラーフとヒトラーの子供達」が羨ましくて、その続編にしたかったのです。04年の静岡ホビーショー合同クラブ展示に、オービーズさんのブースに出そうと悪戦苦闘している訳ですが(製作工程はこちら)、果たして間に合うか?
昨年から残業続きでプライヴェートな時間がほとんど取れないため素組でいきますが、そこはそれ、「組みやすいが、似てない」ことが定評のタミヤキット。なるべく手を掛けないで、らしくしたい。そこで今回は
- 垂直尾翼付け根の太過ぎをある程度は削る
- 短足をなるべく手軽に解消する。
この2点に絞ることにします。とはいえ04年2月に箱を開けてから、結局本気で手をつける時間が取れたのは5月のGWでした。毎日午前様まで仕事して休みは半分死んでいるような状態ではむべなるかな(^_^;)
はじめに |
フォッケ・ファン、ルフトヴァッフェ・ファンには評判悪いタミヤのキットですが、F-8についてのば欠点と美点を、私はおおまかに下記のように判断しました。なお私は過去にタミヤの前作A-3キットも作っており、その印象が払拭されないまま製作に入りましたが、つくっているうちにF-8キットについての評価はかなりアップしました。
<美点>
- イージー・アッセンブリー:とにかく他のタミヤのプラモデル同様組立やすいです。しかも組み立てる時に悩むことが少ない設計。こういうのは、今はやりの言葉で言えば、「ユニバーサル・デザイン」とでも言えるかも(もちろん、モデラーのみ対象とした上で)。特に名作の誉れ高き(いかも今は無き)トライマスターの空冷フォッケの組立難さを体感していると、その感慨がひとしお。
- フール・プルーフ:バカよけ、とも言います。トヨタのカンバン方式とかQCの言葉でしょうか。例えば、左右排気管は良い位置に、左右間違える事なく接着可能。これ、カウリングという別のピースとのマッチングを考えると、設計上(または金型修正プロセス上)結構大変だったと思いますよ。
- カウリングと胴体のパーツ分割がうまい。日本機のように、カウリングが「完全後付け〜」というデザインでなく、胴体後部に繋がって流れていくデザインのフォッケですが、それでも「エンジンを包むカバーが被さってるんですよ〜」という感じをうまく表現しています。また猪首というか、機首の印章に迫力があります。ドイツレベル72のような、意図的なデフォルメーションではなく、カウリングの上面計が少し下部に向かって扁平になっていく(おむすび)からかも知れません。トライのキットはやや真円に近いようにも思います(ただし、これは組み方次第)。かつてのモノグラム1/48、フジミ1/50スケールキットやアメリカ、テキサス航空博物館のレストア機(W.Nr.732183、Squadorn/signalのWalk Aroundに載っています)など、ここがまるでポリバケツのように真円で、オモチャぽかったでしたね。
- ヒンジや機銃などモールドにメリハリが利いている(これは好き嫌いですが、私は好き)。
- プロペラがVDM 9-12153またはVDM9-12067Aぽい(トライはブレード幅が広すぎ、次ページ参照)。しかも、ひねりが利いている。さすがに名人石塚昌弘氏のメッサーなどのような芸術的なひねりでこそないものの、プラモデルの飛行機のペラのパーツとしては上出来と思います。
- A-3は初めてのフォッケということもあり、ポイントを掴み損ね、かなり間違えが多かったが、F-8では金型を新規に起こし、いくつかの部分(余りにも似ていなかった脚カバー、タイヤが地面に垂直にならなかったこと、カウリング前部の装甲リングが一体化していたこと等)、改修されている。これは他社では、資金面の点からもなかなか出来ない。タミヤは(少なくとも発売当時の1995年時点では)こういう部分を惜しまないところが偉いですね。
<欠点>
- 尾翼の付け根がでぶでぶ。
- それにともなって尾翼全体の厚みも厚過ぎで、後端にあたるラダーまで影響している。
- 短足で、とっても見栄えが悪い、脚カバーは後期のタイヤカバー付きになると同時にフォルムも直ったが、やや扁平。
- カウリングのパーツ設計のうまさは美点ですが、トライと比較すると、一発抜きパーツは、「パネルとパネルがフレームで構成されているんだよー」の結果としての、「立て付けの感じ」が失せてしまっています。トライを作っていたときは、これが「オモチャっぽさ」と映っていましたが、タミヤを作っている今現在は、それほど悪いイメージでは無くなりました…。
大きくは上記3点が欠点と思います。ただし私はフォルムを見る目が無い、3Dセンスに欠ける面が大きいので、やっぱりエンジン・カウリングのスラスト・ラインが…、といった部分については良く分かりません。90年代中盤までのタミヤ48キットは、開発担当が飛行機専門でない方らしい、てな話も仄聞しており、その機体の「肝」とか「へそ」になるポイントを捉え損ね、博物館レストア機のママ、で設計していまい「組立てやすいけど、らしくない」(決して意図的なデフォルメーションではない)という印象でしたが、結構このF-8あたりから、そこらへんが直ってきたのかもしれません。なんせ、キット発売時点に作るとか時系列的に追っかけて作るとかしているわけでは全くないので、断言はできませんが。2000年以降の、Me262やP-47などの素晴らしさが発露されるのは、まだ先では有りますが。- 主翼がやや逆ガルになる。これはA-3キットではさほど目立たなかったので、脚収納庫パーツの接着の仕方が悪かったからかもしれません。
- ETCラックはA-8から位置が前部にずれたが、それと関係無しにタミヤのキットは後端が長過ぎで、下面の増設タンクカバーにかかってしまっている。
- 胴体右側の点検ハッチのラッチが忘れられている。
- ペラのボス部分が何故か細くなってる。
Pt.1 F-8→A-8 |
まず、戦闘機型にするには、主翼機関砲を装着しないといけないです。問題は薬莢シュートですが、トライマスターの主翼パーツが複数あるので、斬った貼ったするかとも考えていましたが、どんじさんからカッティングエッジのレジンパーツを譲ってもらったので、それをワークの「型想い」で複製することにしました。素材はラッカーシンナーで溶かしたプラ材です。なおダールのJG300司令時代の機体は外翼がMG151/20の普通のA-8です。A-8/R8というサブタイプは外翼機関砲がMk10830mmのタイプ。主翼上面の菱餅みたいな?バルジは、そもそもこの30mm砲を収めるためのもの。20mmもMG151/20は主翼の厚みに収まりますが、生産性向上のためか、A-7当たりから導入されています。
左がカッティングエッジのレジンパーツ。点検蓋と一体なので、主翼を切り欠かないといけない。そこでバルジのみ複製して、底を面一にして接着。ただ翼外版との隙間を埋める手間が結構かかるので、レジンパーツやあトライのキットをばらして使うのと、結果的には大して変わらなかったかもしれない。しかしカッティングマット、いつも汚いなあ。 左:できあがり。ピン甘ですいません。なお主翼前縁のフェアリングは、今まで蒲鉾型にヒートプレスしたプラ板を貼っていましたが、今回は3ミリ直径くらいのプラ棒を埋め込み、ピンバイスで穴開けしてみました。ガンカメラは透明のばしブラ棒埋め込み。 あとは大まかにいえば、タミヤのキットには、増槽ラックやパーツが入っているのでA-8にできます。ただしA-7にするには、ハッチやその他細かい部分がかなり異なります。プロペラハブの何故か細い部分の修正。ブレードが別々なら金属パイプを填めればザッツオールだが、一体なので、プラパイプを適当な太さにし、縦に切って被せる。これはA-3から直らなかった凡ミスのひとつ。